2023.01.27
日本最大の禅寺と言われる妙心寺。
小雪の舞う中訪れた本日のお目当ては「小豆粥」です。
小豆粥を1月15日の小正月にいただくと、邪気が祓われその年を無病息災に過ごせるそうです。
妙心寺東林院では毎年1月15日~31日に「小豆粥で初春を祝う会」が催されているとのこと。
美味しい小豆粥と精進料理、そして東林院さんのお庭も楽しみにお伺いしました。
最初のお部屋でいただくのは、福茶と祝菓子。
梅干しに白湯を注いだ梅湯が心身の邪気を祓ってくれるそう。
ほどよい塩気。
そして祝菓子はひとつひとつに縁起の良いいわれがあるようで、説明書きを読みながら
ふむふむと美味しくいただきました。
それにしても、雪のお庭が美しい。
雪の舞うお庭を堪能できるなんて、年に数日もないはず。
東林院さんは普段はお庭の一般公開をされていないので
貴重な風景に手を合わせたくなる気持ちでした。
ひとしきりお庭を楽しみ、観音像に手を合わせ、掛け軸をながめたあとは
小豆粥をいただく次のお部屋へ案内してくださいます。
通り道のお庭は、どこもかしこも雪景色でハッとするような美しさ。
とくに心惹かれたのは水琴窟の、永遠に聞いていたい心地よい水音です。
傍らに掲げられていた言葉は「一壺天 別二是レ一壺天ノ天」、中国の故事の一節です。
壺の中の別天地、理想郷、分別執着を打ち払った清浄無垢の世界のことだそうです。
水琴窟の澄んで響く水の音に目を閉じると、まさに別天地にワープしたような心持ち。
ふだん騒音の多い街中で暮らしているせいか、自然が奏でる音がやけに心地よく感じます。
小豆粥は精進料理とともにふるまわれます。
いただきます、の前に。
禅寺では食事の前に般若心境と食事五観文などをよみ、自分の食事から少量の「さば」
(生飯・施食)を分かち、庭の木々などにそなえて小鳥や小動物に施すそうです。
この「さば」の儀式、小豆粥をいただく際に体験させていただけます。
お庭には、さばを備える器が。
ここに小鳥が遊びにくる可愛らしい姿を想像すると、よろこんで「さば」したくなりますね。
小豆粥も精進料理もとてもおいしく、お腹いっぱいいただきました。
これで今年も無病息災。
ありがたいことだなぁと手をあわせて、ごちそうさまでした。
妙心寺・東林院さんの「小豆粥で新春を祝う会」は毎年1月15日~31日のみ。
11時~15時、予約不要でいただけます。
せっかくのレアな雪景色。
帰りは妙心寺・桂春院さんのお庭も拝観することに。
苔と雪のコンビネーションは本当に貴重な光景ですね。
ずっと眺めていたい美しいお庭でしたが、数分もしないうちに足先が冷え冷えジンジンに。。
皆さま冬の寺院拝観は足元の冷え対策万全でおでかけください (反省…)
We had azuki bean porridge at a temple called Myoshinji.
In Kyoto, it is said that if you eat azuki porridge on January 15, you will live a year without illness.
At this temple, azuki porridge is served with vegetarian dishes.
Before the rice porridge, you will be served sweets and tea.
Each of these sweets and tea is a lucky charm with a lucky meaning.
After enjoying the garden and sweets, go to another room where the main dish will finally be served.
Before eating, you will follow the Zen rules and take some of your porridge to give to the birds and other small animals in the garden.
After saying “Itadakimasu,” enjoy the delicious dish and the red bean porridge.
On this day, it unusually snowed in Kyoto.
It is very rare to see this much snow for only a few days a year.
Words cannot describe enough the beauty of a snowy Japanese garden.
We were lucky to be able to visit this temple at this precious time.