2021.11.21
あじき路地には時々ふらりと立ち寄りますが
1年近く「タイミングが合わなくて行けなかったお店」がありました。
一冊一冊、紙一枚から手作りで製本されたノート。
表紙もひとつとして同じものがない、すべて一点もの。
すずめやさん、出張販売で日本全国を飛び回っておられるので、あじき路地のお店が空いてるのは月に数回あるかないか。
そんなわけで今までずっとタイミングを逃し続け、やっとやっと、お店をノックすることができました。
古い古い町屋の、建付けの悪い扉を開けた瞬間に目に飛び込んでくる、たくさんのノートたちに
思わず「うわぁ」となりました。
何かを書くということが好きだった小さい頃、お小遣いやお年玉をもらうと必ず文房具やさんに行きました。
新しいノートをワクワクしながら机に広げて、何を書こうかな、お話?絵本?日記?と思いを巡らせる時間がとても好きでした。
大人になって、ノートを使う時間や機会はだいぶん少なくなってしまったけど、小さい頃好きだったものは
やっぱり大人になっても心のどこか深い場所をワクワクさせるような気がします。
すずめやのお姉さん、愛猫のまりちゃんと一緒に色々とお話を聞かせてもらいながら、一冊一冊、手に取って
めくって、長い時間をかけてノートを選びました。
帯のついている「にじみ」シリーズは、すべてにタイトルがつけてあり、その言葉選びもとても胸に響くような優しい雰囲気。
選んだのはすずめの糸綴じノートと。
そして二冊、「早朝しずかに雨」「ときめきにうかれて」。
物語の題名のよう。
ストーリーが始まるような、その情景が浮かぶようなタイトルの表紙を開くと
柔らかく手触りの良い真っ白なページ。
あの頃、結局いつも途中で飽きてしまって、使い切らなかったノートたち。
それは大人になった今でも変わらない、良くない癖かもしれません。
でも大人になって書く機会が少ない生活だからこそ、新しいノートを机にひろげて「何を書こうかな」とワクワクする時間を余計に大切にしたいなと思います。
「ときめきにうかれて」は、その色と言葉を見たときに頭に浮かんだあの人へのプレゼントに。
すずめが可愛い糸綴じノートはふだんの「なんでもメモ帳」として。
そして「早朝しずかに雨」。さて、何を書こうかなぁ。。。